パルスオキシメーターとは?原理や正常値・日本製の価格と口コミ評価
パルスオキシメーターとは?原理や正常値・日本製の価格と口コミ評価
パルスオキシメーターとはなにか、原理や正常値、人気の日本製の価格や口コミ評価を紹介します。
新型コロナウイルスが感染拡大していくなかで、パルスオキシメーターは感染者の肺炎の早期発見に有効な検査装置として軽症者宿泊施設で活用されています。
もくじ
新型コロナウイルス感染予防のため、自分でパルスオキシメーターを購入して、自分や家族、お子さんの酸素飽和度をチェックする人が増えたようですね。
コニカミノルタの医療用パルスオキシメーターが品薄に
パルスオキシメーターを製造・販売しているコニカミノルタでは、医療用パルスオキシメーターPULSOX-300やPuLSox300iなどを販売していますが、高価ながらも一般家庭からのニーズが増えました。
しかし、医療用のパルスオキシメーターは、新型コロナ肺炎重症化のリスクが高い高齢者や基礎疾患の病状判断に重要なため、一般家庭での購入は控えてほしいと呼びかけています。
とはいえ、喘息や肺疾患の持病をもつ方のご家族が購入する場合もあり、介護をするうえでは必要不可欠なのかもしれませんね。
そこで、高機能製品にこだわらなければ、Amazonをはじめとした通販サイトでも日本製の医療用パルスオキシメーターは販売されているので、今回はそちらも紹介していきましょう。
パルスオキシメーターとは?
パルスオキシメーターとは、皮膚の表面から動脈血液の酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定する装置です。
肺に取り込まれた酸素は鉄を含んだヘモグロビンと結びついて全身に運ばれます。
酸素飽和度とは動脈の赤血球中のヘモグロビンの何%に酸素が結合しているか、皮膚を通して調べた数値。
つまり、この濃度を見ることで、その人が呼吸により十分な酸素を取り込めているかどうかを判断するわけですね。
ちなみに、酸素飽和度の調べ方には2種類あり、皮膚を通して調べる「経皮的」と血液を直接採血して測定する方法があります。
パルスオキシメーターは1974年に日本で開発されましたが、血液を採取しなくて済むので患者の負担が少ないことや、測定の簡単さから広く普及しました。
パルスオキシメーターの原理・正常値とは
パルスオキシメーターの測定の原理は、指の先端部分に赤い光の出る装置(プローブ)をはさみ、そこから光を出して動脈の赤色の色の度合いを測定するというもの。
酸素と結合した酸化ヘモグロビン(HbO2)は、赤外光(波長940nm) を吸収する特性があります。
また、酸素を失った還元ヘモグロビン(Hb)は、赤色光(波長660nm)を吸収する特性があります。
この2つの特性の違いを利用して、2つのヘモグロビンの比率を求めて測定されるのが酸素飽和度です。
酸素飽和度(SpO2)の正常値は96~99%が理想とされ、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫などの疾患によっては数値が低下することがあります。
日本製パルスオキシメーター・マイケアOx EC80の価格・口コミ評価
パルスオキシメーターではやはり日本製のニーズが高く、探してみると記事アップ日の価格ですが、今日現在でいちばん安い日本製は「マイケアOx」シリーズの13,500円くらいからになります。
本記事で最初に紹介したのが2020年5月でしたが、そのときには品薄のために17,000円ほどしていたのでかなり落ち着いてきたようですね。
マイケアOxは医療機器としての認証も受けていてEC80(ホワイト)・EC80G・EC82Gなどがありますが、在庫切れのため入荷予約となっているようです。
1万円を切る価格が安い中国製品で人気のパルスオキシメーターもありますが、性能としてはそれなりなので「安心を買うための購入」といった購入動機も感じられます。
日本製パルスオキシメーターはたくさんありますが、ここではマイケアOx EC82Gを購入した方の口コミ評価を調べてみました。まずはマイナスポイントとなる点をあげてみます。
「小5の子どもが居るのですが、指が小さく付属の補助を付けても測りずらかった」
「コロナ騒動で価格も高い。こどもも測れるタイプと記載あり購入したが、こどもの指では測る時間が長く感じる」
「2歳以上から推奨とあり、値段にひかれて購入。計れているときもあるが、じっとしていない、指先が冷たいなどでなかなか上手く計測できないことが多い」
「計測までに時間がかかる点が残念」
支持するレビューは以下の通りです。
「家族内に喘息者が居るため購入。指を挟んですぐに数値が出るので見やすい」
「呼吸器の持病を持つ家族がいるので購入。早速測ってみたが、非常に簡便」
「軽い喘息持ちです。新型コロナもあり、体調管理のために購入」
「定期的に職場で使用しているので、まとめ買い」
「新型コロナウィルス対策とふだん子どもがひどい咳をすることがあるので購入。日本製で保証もあるので満足。3歳の子どももアタッチメントの使用で難なく計測できた」
「子供の喘息の吸入の判断材料にしている」
「退院したばかりの高齢の父へプレゼント。高齢者にも使いやすく見やすいので喜んでいる」
「咳をしても風邪か喘息かの判断がつかない。酸素濃度がわかると病院へ行く判断もできるので購入」
パルスオキシメーターを使う場合の注意点
口コミ評価にもありますが、パルスオキシメーターは使用環境や条件によっては測定誤差が生じる場合があります。
以下のような環境や状況では注意が必要です。
・指に正常に装着されていなかったり、体が動いたりする
とくに子どもの場合はじっとしていられなかったりするので、ちょっとたいへんですね。
・指先が冷たいと正確に測定できない
指の血流の影響を受けやすいため、指先が冷たいと正確に測定できません。その場合は指を温めたり、他の指につけかえたりしてみてください。
・他の電子機器からの電磁影響を受ける
周囲に電磁波を発生する医療機器やTV、携帯電話などの電化製品があると誤差の要因となります。
・周囲の光が強すぎる
まわりの照明灯、蛍光灯、赤外線加熱ランプの光や、直射日光がさす場所を避けましょう。
・爪にマニュキュアなどを塗っている
ネイルやマニキュアがLEDの光を一部吸収するので正しく測定できません。透明のマニキュアでも計算値が狂うので注意が必要です。
・爪疾患
爪白癬などのように、爪疾患が重症の場合は全く数値が出ないこともあります。
・一酸化炭素中毒の患者
ヘモグロビンと結合した一酸化炭素は非常に明るい赤色になるので、低酸素の状態であってもその赤色から計算値が狂ってしまいます。
どうしても測定できない場合、プローブで耳介(耳たぶ)や鼻をはさんで測定する方法もありますが、精度が落ちるため、あまりおすすめはされていないようです。
パルスオキシメーターを自宅で使う人が誤って測定した数値を誤解してしまうと、不必要に相談センターへ連絡してしまうといった事態も起きてしまいます。
数値に異変が起きた場合でもまずは体調を見てから、相談しましょう。
品薄のパルスオキシメーターには、品質の低い粗悪品も
パルスオキシメーターに関して、さらに注意を呼び掛ける報道があるので記事を追加しました。
2021年1月31日の朝日新聞朝刊に「パルスオキシメーター 粗悪品も」という報道がありました。
パルスオキシメーターは医療機器のため、法律に基づいて登録された機関の審査を受けたうえで認証番号が与えられていますが、ニセ物の粗悪品が勝手に認証番号をつけて販売されているケースがあるとか。
認証制度の監査を行う独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(PMDA)によれば、認証番号と商品名が同じではなかなか判別しにくいようです。
間違いのない商品を選ぶなら、大手通販でもメーカーが直接販売している販売店や、信頼できる販売店で慎重に購入したほうがよさそうですね。