Qbitいつでも簡単トイレの使い方・災害時や介護用に臭わない凝固剤
Qbitいつでも簡単トイレの使い方・高機能の凝固剤は介護用にも
災害時になくてはならない、使い捨ての簡単トイレ(簡易トイレ)セット。私は防災備蓄も数年前に済ませていたのですが、トイレのリフォームで多少使ったので、念のために今回、買い増しをしました。
新商品をチェックしてみると、改良が進んでいたんですね。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、「Qbitいつでも簡単トイレ」。
携帯タイプの2回分、10回分、20回分、保管タイプの30回分、50回分、100回分があります。携帯タイプは片手で使える箱が付属でついていて、車の移動や登山、キャンプなどに屋外用にも便利に作られています。
開発に関わっているのが、3度大災害を被災、東日本大震災で自宅半壊の経験を持つ、女性防災士の柳原志保さん(詳細は後半で後述)なので、災害時のニーズにしっかり沿った、心配りが効いているトイレセットになっています。
また、介護現場の要望も取り入れて、凝固剤には超強力消臭のほかにウイルス除去の機能も追加されています。今回は使用感も含めて、ご報告していきます。
もくじ
Qbitいつでも簡単トイレの特長
高機能とオールインワン、Qbitいつでも簡単トイレの特長をまとめてみます。
1・大腸菌やウイルス除去に有効な凝固剤。消臭力は7日以上持続。
2・気密性のある超防湿アルミシートで15年の長期保存
3・50回分のセットに50回分の専用手袋が付属
4・使い勝手の良さを考えたサイズの防臭袋。厚さ40ミクロンの高密度ポリエチレン。
5・水濡れ防止の便器カバーが付属
大腸菌・ウイルス対策の凝固剤は高齢者などの介護用にも
「Qbitいつでも簡単トイレ」は介護現場のプロにも使われています。要介護者は自力でトイレまで行けませんから、介護士がおむつなどを取り換える近くのスペースまで連れていき、トイレをしてもらいます。
このときに携帯トイレが使われますが、介護士が排泄物の処理を行うとき、「ノロウイルス」感染の危険があるんですね。そこで、Qbitは大腸菌などの菌類だけでなく、ウイルスにも有効な除菌剤を入れた凝固剤となっています。
小さなお子さんや高齢者には、除菌力の高いものを備蓄しておいた方が安心ですね。
消臭力が7日以上必要な理由。使い捨てだからこそ、臭わない対策を
平成28年4月に発表された内閣府の報告によると、東日本大震災では半数近くの世帯が仮設トイレ設置まで7日以上かかったというデータがあります。
ゴミ収集車も来ませんから、それまでは排泄物を自宅に保管しなければなりません。そこで、Qbitでは消臭力が7日以上持続する、強力な凝固剤が開発されたようです。
Qbitいつでも簡単トイレ50回分を購入、価格と中身は?
「Qbitいつでも簡単トイレ」は、株式会社ファンデクセルさんの通販販売店「ツインクルグッズ」で販売されています。価格(税込)は記事をアップした2023年1月28日の時点で以下の通り。送料無料です。
種類 | 使える回数 | 価格(税込) |
携帯タイプ | 10回分(2回分×5袋) | 2,480円 |
20回分(2回分×10袋) | 3,680円 | |
保管タイプ | 30回分 | 2,980円 |
50回分 | 3,980円 | |
100回分 | 6,480円 |
2023年2月末まで有効の10%OFFクーポンなど、時期によっては安く購入できます。私も楽天でクーポンを使って取り寄せてみました。
箱の大きさは縦が28.5㎝、横が18㎝、 奥行きが8.5㎝。A4よりひとまわり小さいサイズです。お試しセットも入っています。箱を開けてみるとこんな感じ。画像右上から順番に以下の通りです。
・廃棄袋(排便袋)黒色10枚x5セット(50枚) ※1枚づつ取出可能
・凝固剤(高吸水性樹脂)50個
・防臭袋2枚(白色)
・お知らせのチラシ
・1回分のお試しセット
・便座カバー 2枚(透明)
・ポリエチレンビニール手袋 50組(100枚)
1回ごとに手袋を使い捨るのはもったいない気もします。でも、手洗いの水さえ満足に使えない状況なら、衛生的に考えればこの準備が必要なのかも。トイレ以外の場面でも使えそうですね。
お試しセットを使ってみました・感想まとめ
さっそくお試しセットを使ってみます。お試しセットの袋を開いてみると、中身は以下の通り。これには便座カバーのビニールはついていません。
・お試しセットの使い方のチラシ
・凝固剤
・小袋に入った1回分の手袋
・1回分の廃棄袋
アルミシートに入った凝固剤は中の空気が抜けているので、カチカチ。開封してみると、灰色と黒の粒々が混じっています。 この黒いのが特許技術のヤシ殻活性炭でしょうか。ヤシ殻の活性炭は木材や竹の活性炭と比べて、3倍程の表面積があるので、 より臭い物質を吸着して離さない特徴があるのだとか。
本来は排便袋に入れますが、今回は目に見えるように透明の袋に入れてみます。まずは凝固剤を入れて、次に水を投入。人間が1回にする排泄物の量は200から300ミリリットルということで、300ミリリットルの水で試してみます。
真冬の冷水でしたが、下の方からモコモコと固まりだし、約1分で固形になりました。画像では黒く見えますが、実際には灰色に黒のつぶつぶが混じっていて、見た目は「こんにゃく」に近い感じ。
触ってみると「こんにゃくゼリー」のような質感。排泄物を黒っぽい見た目で包んでくれるのは、心理的にいいかも。しばらくして袋を逆さにしてみましたが、まったく水はこぼれてきませんでした。
使い捨ての手袋はこんな感じ。1セット両手分あります。
消臭力や口コミを調査
これだけでは肝心の消臭力についてわからないと思うので、購入者の皆さんの口コミを調べてみました。
実際に使った人はわずかのようでしたが、凝固剤と廃棄袋で完璧に消臭するわけではなく、「多少は臭いが残る程度」というのが現実のようです。とはいえ、商品の評価はとても高くなっています。
・15年保存できるのがありがたい
・処理用手袋が同梱されている点が衛生的
・一式揃っているので大変使い勝手が良い
このあたりが「Qbitいつでも簡単トイレ」の購入を決めるポイントのようです。
また、災害非常用だけでなく、コロナ感染者の隔離生活にも使われています。家庭でコロナ感染者が出た場合、トイレを別々にする必要があります。感染が普通になっている今、簡易トイレの備蓄はますます重要になってきたことを思い知らされました。
被災体験があり、携帯トイレの使い方講習もしている防災士が監修
通常、非常用トイレセットには「防災士が関わっている」と表示されているのに、実際には存在しているのかどうか、はっきりしなかったり、防災活動をしていない防災士だったりすることがあるようです。
「Qbitいつでも簡単トイレ」の開発には、防災士の柳原志保さんが関わっています。東日本大震災で自宅が半壊。 2週間の避難所生活を送り、移住先の熊本でも熊本地震、熊本の豪雨と連続して被災してしまった体験をお持ちの方です。
「しほママ」として全国で携帯トイレの使い方講習もおこなっています。汚物まみれの避難所のトイレで過ごさなければならなかった体験から、被災して一番困るのがトイレだと言われます。
不衛生による感染症、トイレに行きたくないからと水分補給を控えたための脱水症状、我慢や不快感からくるストレス。それを出来る限り軽減するように、ストレスを感じないトイレの開発がなされました。その結果、細かいところまで心配りの効いた簡易トイレが生まれたわけですね。
今、準備できるなら、多少お金は余計にかかっても、出来るだけ精神的負担を減らせて、 家族ともに少しでも健康を保てるような環境で過ごしたいものです。今回のご報告がお役に立てれば幸いです。