いざというときの防災知識

防災とボランティアの日(1月17日)とは・トラブルのない災害活動へ

2020/12/11
 
ボランティアの女性の画像
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過去最大の災害と呼ばれる天災が世界中で頻発しています。自分や家族を守るための減災知識や、いざというときに家庭でできる備えやグッズなど、評価の高いものから調べて掲載しています。なにかが起きるまえに、ぜひ準備してくださいね。

防災とボランティアの日(1月17日)の由来・意味・英訳は?

防災とボランティアの日(1月17日)の由来や意味、英訳や防災ボランティア週間におけるイベント内容について紹介します。

また、初めて参加したいという人のために災害時のボランティア活動にはどんなものがあるのか、気を付けたいトラブル、注意点なども掲載しています。

防災とボランティアの日は、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災が由来となって制定された記念日です。

阪神淡路大震災では政府や行政の対応が遅れましたが、いっぽうでボランティア活動が活発化して「日本のボランティア元年」と呼ばれました。

泥出し作業のイメージ画像

このときの教訓を踏まえて各種法令や情報システム、被災者生活再建支援の仕組みなどの防災対策が見直され、ボランティアの受入体制の充実・強化もはかられるようになりました。

ちなみに、防災とボランティアの日を英訳すると「Disaster Prevention and Volunteer Day」となります。

2021年の防災とボランティア週間はいつ?

「防災とボランティアの日」である1月17日をはさんで、「防災とボランティア週間」は毎年1月15日から1月21日と定められています。

2021年もおそらくこの1週間となるはずですが、新型コロナウイルスの影響もあって記事アップ日の時点(12月11日)でまだ発表はないようですね。

防災とボランティア週間は災害時におけるボランティア活動や身の回りの防災活動についての認識を深めるとともに、災害への備えの充実強化をはかるのが目的です。

そのための講演会、講習会、展示会等などが全国各地で行われます。以前に、内閣府主催でこの時期に行われた「防災とボランティアを考えるつどい」というイベントの内容を紹介しましょう。

内閣府主催で行われたイベントの内容

内閣府主催で行われたイベントは土日を利用した2日間。活動体験に基づく問題点をテーマにしたシンポジウムのほかに、負傷者対応訓練、ボランティア本部訓練が行われました。

負傷者搬送のイメージ画像

負傷者対応訓練は複数の負傷者(メイクアップを施したエキストラ)を観察し、どの順番で処置・搬送するか判断して対処します。そして、訓練後に判断が正しかったかどうかを検証するというものです。

ボランティア本部訓練(災害机上シミュレーション)は参加者が指定地域でボランティア役となり、場所ごとにグループを組んで進行役から示される被災者、他のボランティア団体、行政、企業に関する情報に基づいて状況を判断。活動方針を決めていきます。

いずれもかなり本格的な訓練で、このときは定員が100名と限られていたので、訓練のイベントに参加を希望する場合は参加方法を早めにチェックしておくのがいいですね。

防災ボランティアとは・活動には多種多様の種類がある

防災ボランティアの活動とは、地震や水害、火山噴火などの災害発生時から復興に至るまで、被災した地域や住民が元の生活に戻れるようにお手伝いをすることが目的です。

災害ボランティア活動は力仕事から清掃作業、心のケア、ボランティアセンター運営の手伝い、募金運動まで、直接的な復旧支援だけでなく、被災者ニーズに寄り添った多種多様な分野でお役に立つことができます。

未経験だったり、体力に自信がなかったりしてもできるものもあります。

ボランティアの種類 活動内容
力仕事 がれきの撤去や分別・被災家庭の泥だし作業・家財の片付け・ゴミの搬出・室内清掃・物資や衣類の仕分け・引っ越しの手伝い・家事代行
避難所での活動 洗濯の手伝い・炊き出し・食事の準備や配食・生活支援物資の搬送・整理・配布
事務作業 災害ボランティアセンターの手伝い・災害時の生活支援に役立つ情報の収集と提供・募金運動
心のケア 被災者の話し相手・子どもの遊び相手・ペットの世話・イベントの企画や運営の手伝い

現在は新型コロナウイルス感染の懸念があるため、災害ボランティア活動そのものが感染を広めてしまう可能性があります。

ペットをケアする画像

そのため、災害ボランティアの受け入れを市町村や県内在住者というように「募集範囲」で定めている市町村が多くなっています。

社会福祉法人・全国社会福祉協議会の「災害ボランティア情報」に情報が載っているので、確認してみてくださいね。

全国社会福祉協議会の「災害ボランティア情報」

防災ボランティアではトラブルにも注意

防災ボランティアを始めるにあたって、注意したいのが現場でのトラブルです。

1995年に起きた阪神・淡路大震災の際には多くのボランティアが駆けつけましたが、全体の約7割がボランティア活動を初めてを経験する人たちでした。

そのため、現場では被災者との感情の摩擦や、ボランティア同士の意見の食い違いなどの問題がおきました。

2014年に起きた広島土砂災害では、発生直後に地元関係者が予想していた以上のボランティアが被災地に殺到し、活動を断られる人が相次ぐなど現場が大混乱しました。

災害ボランティアセンター公式ページでご確認を

これらの問題点を踏まえて、被災地でのボランティア活動を円滑に進めるために、近年では「災害ボランティアセンター」が設置されるようになりました。

ボランティア活動への参加希望者の自主性を尊重しながら、被災地が受け入れる際の負担を軽減するのが目的です。

炊き出しの画像

一般的には被災地域の社会福祉協議会、行政、ボランティア活動経験者がかかわりますが、災害ボランティアセンターの運営経験者がアドバイザーとして関わる場合もあります。

ボランティア活動に参加したい場合は「災害ボランティアセンター 〇〇県」などのワードで検索してみてください。

ボランティアコーディネーターの活動

災害時における災害ボランティアセンターや生活拠点などで、被災者の思いや要望などを聴き取り、ボランティア活動希望者に正確に伝え、支援活動に結びつける役割を果たすのがボランティアコーディネーターです。

ボランティアコーディネーターには資格はありませんが、日本ボランティアコーディネーター協会により「ボランティアコーディネーション力検定試験」が実施されています。

3級から1級まであり、試験の開催月は年度や級によって異なります。本格的なボランティア活動を希望する方に人気です。

 

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