防災用の突っ張り棒(伸縮棒)の種類・うまく固定できないときには?
防災用の突っ張り棒(伸縮棒)の種類・うまく固定できないときには?
防災用突っ張り棒の種類、うまく固定できないときにはどうすればいいのか、注意点などを解説します。
防災用の突っ張り棒は別名、家具転倒防止の伸縮棒とも言われます。
ただし、伸縮棒は広い意味で高齢者の杖や護身用の棒も含むので、商品を探す際には「突っ張り棒」で探したほうが混乱がなくなります。
もくじ
突っ張り棒は初めて使うときには要領がわからず、困ってしまう人も多いですね。
私も経験がありますが、慣れないと固定したつもりでも落ちる、土台からずれる、しめあげるグリップが回らないなど、つけ方がうまくいかないというケースが起こります。
突っ張り棒はどうしたらとりつけやすいのか、順を追って解説していきましょう。
突っ張り棒の種類はバネなし・バネ式・ネジ式
突っ張り棒には3種類あり、簡単に設置できるのがバネなし・バネ式タイプ、ひと手間かかりますが耐久力はいちばん強力なネジ式があります。
伸縮式でバネなし(細いパイプ)
もっとも一般的なタイプで女性でも扱いやすいですが、耐久性はいちばん低いので、地震などの防災向きではありません。
軽量のものを置いたり、服をかけたり、カーテンレールに使ったりなど、インテリア用に向いています。
バネ式
バネで壁に押し付けているので、細いタイプよりも耐荷重がアップしています。
太さもさまざまあり、壁に接する部分が大きいほど大きな重量を支えられます。
しかし、使っているうちに自然とパイプが回転していき、微妙に長さが短くなって緩んでしまう場合があります。
ネジ式
ネジ式は最初にポールの長さをネジで固定、さらに端のグリップを回して壁に圧着させるという仕組みになっています。
私は重い本棚の2箇所をこのネジ式突っ張り棒で固定しています。
ちなみに、2011年3月11日の東日本大震災を東京で経験しました。
東京23区では震度5弱が観測されたそうですが、そのとき何事もなく守ってくれたのが、今も使っているネジ式突っ張り棒なんですね。
突っ張り棒のつけ方・うまく固定できない場合は
突っ張り棒でもネジを回して長さを固定する「バネ式タイプ」は設置が面倒で時間がかかりますね。
慣れないとネジで長さを固定する場所を間違えたりする場合があります。
これを防ぐにはこの順序で設置するといいでしょう。
1・バネ(グリップ)が伸び切っていないかを確認
私は以前にこれで失敗したので注意点として書いておきます。
新品の場合はおそらくバネ(グリップ)は縮まった状態だと思いますが、以前に使っていたものを再利用する場合はバネの設定が伸び切ったままになっている場合があります。
伸び切ったままでこのあとの工程でネジを回して穴を開けてしまうとバネの効果が活かせず、肝心の締め上げができないんですね。
穴も開けてしまうのでパイプをムダにしてしまいます。使う前にバネが伸び切っていないか、必ず確認しておいてくださいね。
2・取り付ける場所より長めに伸ばして押し縮めながら設置
とりつける幅いっぱいにパイプを引き出して設置する人が多いようですが、「取り付けたい場所よりも数センチ長めに伸ばして、パイプを押し縮めながら設置する」のが本来の使い方です。
ズレ防止カバーを取り付けて使うタイプの場合、一度、パイプの両端にカバーをつけてみましょう。
商品によってはカバーの隙間分だけ、長さに若干の余裕をもたせなければならないことも確認できます。
この作業中、知らない間にパイプをどこかにぶつけると短くしてしまう場合があるので注意しましょう。
3・ネジを回して長さを固定する
長さが決まったら、ネジを回して長さを固定します。穴を開けたらやり直しがきかないので、ここがいちばん緊張するところです。
ちゃんと根本まで入って止まるまで固定してください。
製品によってはネジがとても頑丈で硬い場合があり、女性の力ではたいへんかもしれません。
その場合は軍手をするか、男性に手伝ってもらうかしましょう。
ちなみに、軍手をするのとしないのでは力の入りかたがまったく違うので、防災のためにも軍手は必ず用意するようにしてくださいね。
4・カバーをつけて水平にして仮止め
パイプの両端にカバーをつけて斜めにパイプを置いて、ゆっくりと所定の場所に水平にもっていきます。
長さの調整がうまくいっていれば、ちょっと窮屈な感じで設置できるくらいがベスト、やや短めでちょっと余裕があるくらいでもいいでしょう。
5・締め上げ
バネ(グリップ)をまわして締めます。強く締めすぎて壁や天井を破損しないように、様子を見ながら締めていきます。
最後は軽く力を入れて引っ張ってみて、耐久性を確認してください。
戸棚や本棚に使う「突っ張り棒H型」の注意点
H型のキャップは四角いキャップになっていますが、よく見ると上下のキャップの長さが違うんですね。
これは長さが短いほうを上にするようになっています。使用後にパイプがたわんでキャップとの間に隙間が生まれても、接地面が残って落下しづらくなる効果があるそうです。
短いほうを上、長いほうを下と覚えておいてくださいね。